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5.ユーザーの疑問や不安をブレストでピックアップする | リアルタイムSEO日誌


ユーザーの疑問や不安をブレストでピックアップする

今回の流れと目的

今回の流れ

今回から「解体工事Q&A(仮称)」制作の過程をご紹介いたします。

コンテンツのピックアップについては2週に渡って綴っていきたいと思いますが、今回はその第一弾として「解体工事を検討中・検討予定の人」が抱く疑問や不安を、ブレスト(ブレインストーミング)を用いて洗い出していきます。

大まかな流れとしては、
1.解体工事の順序をステージごとに分け
2.それぞれのステージについてのブレストを行い
3.内容を整理する
という3ステップです。

今回の目的

ツールでは拾えないワードを、ブレストで搾り出す

今回の目的は、「データとして顕在化していない疑問・不安を搾り出す」ことです。

FAQのコンテンツを考える際の方法として、「OKWaveやYahoo!知恵袋といったQ&Aサイトからヒントを得る方法」や「ツールで検索数の多いキーワードを調べ、そこから質問を類推する方法」がよく知られています。

確かに一つの有効な手段だと思いますが、そのような既にネット上に存在する情報を利用する場合、ロングテールの元の部分については十分であっても、テールの先の部分にある潜在的な需要に対応するためには十分とは言えません。

そこで、コンテンツのメインターゲットとなる「解体工事を検討中・検討予定の人」については、ブレストを行いながら疑問や不安を想像することで、潜在的な需要を見つけていきたいと思います。

解体工事をステージごとに分けて考える

アイデアを深めるために状況を細分化する

まず初めに行ったのは、家を壊すという一連の流れを、各々のステージに細分化することです。

ユーザーが抱える疑問・不安を想像するといっても、ただ漠然と「どんなことが分からないのだろう?」と考えていては、得られる発想にも限りがあります。しかし、「解体業者に声をかける際に不安を感じるのはどんなことだろう?」、「近隣挨拶の際に困るのはどんなことだろう?」というようにシチュエーションを限定することでイメージも具体的となり、より深い発想を得ることが可能になるのではないかと考えました。

解体工事の9つのステージ

今回は、家を取り壊していく流れを9つのステージに分けて設定しました。

家を取り壊していく流れを9つのステージに分けて設定する

※クリックで拡大できます。

1.潜在期
「将来的に解体工事が必要かもしれない」という漠然とした感覚を持っている状態。実際に工事を行う時期や予算などは、まだ定まっていない。

2.顕在期
家を壊す必要性がハッキリとしてきた状態。工事を行う時期や工事後の利用法なども、頭にはぼんやりと浮かんでいる。多くの場合、身近なところから情報を集め始める時期。

3.見積依頼業者の検討
見積もりを取るための業者を探す時期。知人・タウンページ・インターネット等の手段で業者を探す。最終的に依頼するかどうかは未定。

4.業者との現地立会い
解体の担当者が見積作成のために現地へ足を運ぶ時期。現地では解体範囲の確認や、近隣環境の調査を行う。多くの場合、業者と立会いを行う。

5.見積書の検討
工事の見積書を比較・検討する時期。1社だけではなく、複数の会社から提示された見積書を見比べ、依頼先を絞る時期。各社によって見積りのフォーマットが異なるため、比較で悩む方が多い。

6.解体業者との契約
依頼先の業者を絞り、1社と工事請負契約書を交わす時期。契約の前には、工事スケジュールの確認、支払い条件、トラブルの際の対応等について説明があることが一般的。

7.工事前の近隣挨拶
着工前には、騒音・振動などの迷惑をかける可能性がある近隣の方に対して挨拶を行う。挨拶は解体業者と施主の双方で行うことが多い。

8.工事
実際に家を壊す工事を行う期間。建物の規模によって長さは異なるが、30坪程度の木造家屋の場合、周囲環境などの工事条件さえ良ければ7-10日間程度。

9.解体完了
取り壊し工事が終わり、建物がなくなった状態。工事完了後も、業者への代金支払い、役所への書類提出、近隣への挨拶、その後の土地利用に沿った工事、というようにやらないといけないことは多い。

業者決定後のユーザーに対するコンテンツを作る意味

今回、コンテンツには「6.解体業者との契約」より後の内容も含めることとしました。

解体工事Q&Aの役割を「一括見積りサイトをご利用いただく方の集客」というように限定してしまえば、契約後のコンテンツを発信することに意味はなくなってしまいますが、敢えて契約後のコンテンツを含めるように設定したのは大きな2つの理由があります。

まず1つ目の理由は、「解体工事Q&A自体を価値あるコンテンツとする」ということです。解体工事に対する情報が枯渇している現状では、ネット上で欲しい情報が得られないことに対してフラストレーションを抱える方が少なくないと思います。そんな中、工事完了までの正しい情報を記したコンテンツが存在すれば、それによって業者とのトラブルを避けることが出来る方も少なくないはずです。中途半端な範囲で終えるのではなく、解体に関する情報を全て網羅したサイトを作ることが、私達が世の中に発信するべき価値なのだと思います。

そして2つ目の理由は、「解体以外の分野で弊社に目を向けていただく」ということです。解体工事を終えたお客様のほとんどは、新しい家の新築や、月極駐車場のための舗装、などの工事を行います。ですから、解体業者と契約後のお客様に対しても有益なコンテンツを提供して満足いただければ、次なる工事の際に弊社サービスを利用いただける可能性が広がります。
※弊社は外構工事(庭まわり、植木、カーポートなどの工事)のマッチングサービスも行っています。

思い描くユーザー層を設定する

思い描くユーザー層を設定する

思い描くユーザーは、自分の両親・友人・近所のおじさん・最近相談を受けたお客様

解体工事の流れを細分化することと共に、ブレストを成功させるためにもう一つ大切なポイントがあります。それは、「いかに具体的に人物を設定するか」ということです。

先ほど、場面を限定した方が一層具体的な発想につながるというお話をしましたが、人物に関しても同様のことが言えます。「自分の両親」、「友人」、「近所のおじさん」といった身近な人物や、「過去にご相談いただいたお客様」の顔・人柄・行動パターンを思い浮かべることによって、「この人だったら、こんな疑問を持つかもしれない」というように、具体的な質問を考えることが出来ます。

ちなみに今回のブレストは、ネット上に顕在化していない様々な疑問・不安を出し尽くすことが目的ですから、思い描くユーザーはメンバー間で統一せず、各々の想像に任せることとしました。また、一人のメンバーが「父親」、「お客様A」、「お客様B」というように、複数のユーザーを思い描いても問題は無いと思います。

ペルソナを使わない理由

最近では具体的なユーザーを思い描くために、Web制作やマーケティングの現場でペルソナ(統計データなどから作り上げた架空の顧客像)を用いることが多いようです。私も以前より興味を持っていた分野なのですが、今回はあえて利用しませんでした。

というのには様々な理由があるのですが、例を挙げると、

・解体工事の場合、様々な動機(建替え・相続・売買・債務整理etc.)や様々な年齢層が存在し、作るのにはかなりの労力を要する
・ディスカッションの目的は、幅広いアイデアを拾い上げることなので、あえてユーザーを限定する必要がない
・コンテンツを考える私達自身がお客様に接しているため、具体的な人物を思い浮かべた方が、疑問・不安を想像しやすい
といったものがあります。

良さそうなノウハウを見つけると、私は何でも取り入れてみたくなるのですが、何かを真似する上で大切なのは「表面的な部分ではなく本質を取り入れること」だと思います。今回のケースにおける本質が「具体的で現実味のある顧客像の設定」であるならば、かじっただけの浅い知識で作った薄っぺらいペルソナを利用するよりも、メンバー各々が実際に接触を持った人物を想像した方が、遥かに本質に近いのではないかと判断し、今回の方針を決めました。

※顔の見えない特定層のユーザーに対して、「刺さるコンテンツ」を作成するためには非常に有効な手段だと思いますので、ペルソナ作りもいつかやってみたいと思います。

ステージごとの疑問・悩みについてブレストする

大まかなブレストの流れ

工事のステージを設定できたところで、次は実際にブレインストーミングを行っていきます。

大まかな流れとしては、
1.メンバーに具体的なユーザーを想像してもらう
2.ひとつのステージに対して、思い浮かぶ疑問・不安等を思いついた順番に上げていく
3.意見が出なくなった所で次のステージへと議題を移す
4.最後のステージまで終わったら完了
というようになります。

ブレストのためにどれくらいの時間が必要になるかは事前に予想しづらいですが、「時間を気にせずに進行し、意見を全て出しつくした状態で終了」というのが理想的な状態だと思いますので、ゆとりを持ってスケジュールを組むと良いと思います。(今回は2時間でも足りないくらいでした。)

主に注意した点

注意した点は、以前に行ったマインドマップを用いたディスカッションと同様のものが多いですが、以下の通りです。

和やかでリラックスした雰囲気を作り出す
活発な意見交換をする上で、リラックスした雰囲気は大切です。社員旅行の打合せをするくらいのつもりで楽しく進めていきました。

出た意見には「いいね!」と言い、絶対に否定しない
ブレストは、沢山の意見が出てこそ意味があります。意見を否定することは発言しづらい雰囲気につながりますので、意見は絶対に否定せず、「いいね」、「面白い」というように必ず称賛するように注意しました。

スピード感を意識し、リズム良く進める
スピード感が無い場合、たとえメンバーが良い意見を思いついたとしても、いつの間にか忘れ去ってしまう可能性があります。良いテンポを保つことで、機会損失を防ぎました。

リーダーがしゃべり過ぎない
リーダーがしゃべりすぎると、メンバーは逆に発言しづらくなります。リーダーはメンバーの意見を引き出すことに徹しました。

途中でも様々な人物を思い浮かべるよう促し、発想を促進する
ブレストの途中でも、「○○君のお父さんだったら、どんなところが気になりそう?」、「この前ご相談いただいた△△様だったら、何を不安に感じてしまいそう?」というように様々な人物を投げかけました。

停滞をしている時は、更に場面を絞る
議論が停滞してしまった場合は、「業者との現地立会い→業者との現地立会いを終えた直後」というように更に場面を絞り、新たな発想を生むヒントとするよう心がけました。

もう出ないと思っても、もうひと粘りする
意見が出なくなってきても直ぐに次のステージに移るのではなく「○○君のお父さんはまだスッキリしていません。なぜでしょう?」という質問を場に投げかけ、アイデアを最後の一滴まで絞るよう心がけました。

ブレストの結果

そのようにしてブレストを行った結果が次の画像です。

ブレストを行った結果

※クリックで拡大できます。

およそ2時間の間に、ホワイトボード一杯の質問や不安をあげることができました。

改めて見返してみると、話し合いの場が温まる後半になるにつれて、アイデアが増えていっていることがわかります。解体工事のメインターゲットとなるのはあくまで前半なので、次回で前半部分の内容を補充する必要がありますが、全体的に見ると満足のいくアイデアを得ることが出来たと思います。

内容を整理する

話し合いが終わって一息つきたいところですが、ホワイトボードのままでは情報を把握し辛い上に、解読不明な文字も多々あるため、利用可能なデータとするために項目をエクセルのシートに打ち込んでいきます。

次に内容の精査を行います。質問の内容を順番に確認していき、重複した内容のものや的外れなものは省いていきます。そして、最後にステージごとに整理をすれば完了です。

最終的にはこの内容をカテゴリ分けしていくのですが、次回ツールなどでボリュームを増やした後にカテゴリ分けを行った方が効率的ですので、今のところはそのままにしておきます。

ブレインストーミングの結果を表にまとめる

※クリックで拡大できます。

上の図が整理した表なのですが、実に300個もの項目を挙げることが出来ました。Q&A集全体としての目標数500には未だ届いていないものの、今回の目的は十分に達成されたと言えますね。

次回のお知らせ

既存ノウハウやツールを使い、更にコンテンツを広げる

今回は自分達の脳を使ってのアイデア出しでした。非常に沢山のアイデアを挙げることができましたが、満足のいくコンテンツにするためにはもうひとと踏ん張り必要です。

次週はネット上にある様々なノウハウやツールを使って、コンテンツを増やしていきます。当初に掲げた500という目標をぶらさないように進めていきたいと思いますので、どうぞお楽しみに!

先人の知恵とツールを活用し、キーワードを拾い上げる

既存ノウハウやツールを使い、更にコンテンツを広げる

この記事を書いた人

川口 哲平

川口 哲平

代表取締役/CEO クルー全員が「自分自身の可能性」と「働くことの喜び」を見出しながら前進し、全ての人に「楽しく豊かな暮らし」を提供できるよう、尽力していきます。