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乱暴?怖い?1,000社と付き合って分かった解体業界の素顔


解体工事会社というと、どんなイメージを持たれますか?

「埃が多くて大変そう」
「肉体労働でしんどそう」
という意見の方もいれば、

「ガラが悪い人が多そう」
「音がうるさくて迷惑」
というネガティブなイメージを持つ方もいるでしょう。

私達がくらそうね解体(旧:解体工事の匠)」というマッチングサービスを提供するようになってから6年間が経過し、1,000社以上の会社とお付き合いをしてきましたが、そのなかで見てきた業界の実情についてまとめたいと思います。

最初は「解体工事会社=怖い」というイメージだった

会社立ち上げ前と現在を比較すると、解体工事会社に対するイメージが自分の中でも変わりました。

立ち上げ前は「怖い」というイメージ

私はクラッソーネ立ち上げ以前にハウスメーカーで働いていましたが、解体工事会社の中には怖い人が多いというイメージを強く持っていました。
勉強のために「ヤクザ1000人に会いました!」という本を買って読んだこともありましたし、「万が一の時には怖いおじさんに呼び出されることもあるかもしれない・・・」という不安を抱えていました。

暴力団との関与が処分された事例を見て危機感

環境省が行政処分のデータベース
https://www.env.go.jp/recycle/shobun/all_search.php)を公開していますが、行政処分の理由を調べると、「反社会的勢力に関係のある人物が取締役だったため処分した」という内容が見つかることも多々ありました。
危機感を感じるとともに、グレーな工事会社は絶対に排除しないといけないなと決意して事業をスタートしたことを覚えています。

6年間のネガティブエピソード

実際に事業をする中でも、何度かヒヤッとした経験があります。

事業を始めてすぐに脅される

会社を立ち上げてすぐの事なのですが、お客様への対応を巡って工事会社様と口論になることがありました。

「お客様はもっと早い納期を望んでいらっしゃるので、見積もりを急いで欲しい」
「納期から遅れる場合には、お客様へ事前に連絡を入れて欲しい」

自分としては当たり前のことを要求したつもりでしたが、担当者のカンに障ったらしく段々とやり取りはヒートアップし、最終的には、

「手を回して、あなた達が事業できないようにしてあげますよ」

と脅されたことがありました。(工事会社とは提携解除し、その後の提携基準を厳しく変更しています)

偽造の許可証を提出される

新規の提携依頼があった工事会社様には、許可証のコピーの提示を求めています。
提示があった許可番号を役所に照会し、実態のある会社かどうかのチェックを行っていますが、確認をしたところ役所の担当者から
「そんな許可番号は存在しません。恐らくその許可証は偽造されています。どこで手に入れましたか?」という驚きの返答がありました。

偽物と判明したのは良かったのですが、私たちまで行政から疑われ、疑いを晴らすためにいささか大変な思いをしました。

いささか重い内容ですが、このようなエピソードは6年間で数えるほどしかありません。
取引先をフィルタリングしているからこその結果とは言え、しっかりした考えを持って真面目に事業に取り組む工事会社のほうが多いのが実態です。

イメージアップのために取り組んだマッチョフォトコンテスト

今年の冬~春にかけて、業界のイメージアップのために「解体工事職人マッチョフォトコンテスト」という企画を行いました。

たまには良いニュースを作りたい

もともとニュースというものはネガティブなトピックが多いものなのかもしれませんが、解体業界がニュースになることと言ったら不法投棄や事故という良くないものばかりです。
業界のことを知らない人が悪いニュースばかりを目にすれば、当然業界に対するイメージも悪くなりそうなものです。
「たまには業界に良いニュースがあったらいいな~」という思い付きから今回の企画はスタートしました。

「しっかりやっています!」では誰も見向きもしない

真面目な工事会社さんに注目してもらいたいのは私たちの想いでしたが、「しっかりやっています!」とアピールしたとしても、「そんなの仕事だから当たり前でしょ」という声が返ってきそうです。どうしたら取り上げてもらえるかを社内でブレストした結果、職人さんの筋肉を前面に出した企画であれば世間の方に興味を持ってもらえるんじゃないか、という結論に至りました。

ターゲットは、ゲンバ男子好きの女性

以前に「佐川男子」や「ゲンバ男子」が話題を集めましたが、「草食男子」が増加する昨今で、汗水流して働く姿に心を掴まれる女性は多いはず。それから、「ゲンバ男子」好きの男性もいるはずなので、そういったターゲットに情報が届くようにサイトの作成や審査員の協力依頼などを進めていきました。

初企画にもかかわらず大きな成功

蓋を開けてみると、初めての企画にもかかわらず大きな成功だったと言えます。
最初は写真集めに苦労しましたが、結果的に68作品ものエントリーがありました。
また、フリー素材モデルの大川竜弥さん、月曜から夜ふかしでお馴染みのゆっこママ、解体屋ゲンの石井さだよし先生、といった方々にも審査員としてご協力いただくことができました。
そして、夕方のニュース、読売新聞、中日新聞、地元経済新聞、週刊漫画タイムズ、といったメディアにも掲載され、業界では久々の明るいニュースになった(はず)です。

男好きの男性陣からの支持を集めたことも狙い通りの結果でした。

入賞者は何と「解体屋ゲン」に登場!

企画を通じて感じたこと

今回のマッチョフォトコンテストを通じて、解体工事会社さんの新たな素顔を見ることができました。

さわやか、ぽっちゃり、元自衛隊、様々なエントリー

エントリー写真を見てみると、さわやか、ぽっちゃり、元自衛隊、など様々です。

さわやか青年の奥村さん、笑顔がいいですね

親子でエントリーの能澤さん、往年のプロレスラーみたい

元自衛隊の長坂さん、筋肉の厚みが凄いです

トルコ出身のアズミさん、きっと家では良いお父さんなんでしょうね

外から見たイメージと、実態はだいぶ異なる

メディアの取材にあたっては、まだ寒い屋外で上半身裸になって長時間ポーズを取るといった無茶ぶりにも応えていただき、サービス精神全開で協力していただきました。
また、エントリー後に「この企画を通じて業界のイメージが良くなって、自分の子供から『家を壊しているパパって格好良いよね』と言ってもらいたい」という想いを語ってくださった工事会社様もいます。
外から見ると分かりづらい業界かもしれませんが、実際にはこんな素敵な工事会社様が沢山存在します。

当たり前のことをしている人が当たり前に評価されるようにしたい

まだまだイメージアップ作戦は始まったばかり。
今後もマッチョフォトコンテストのようなイベントを継続することで、業界に注目が集まる機会を増やすとともに、工事会社様への情報提供やセミナー等を通じてサービス業としての水準を高めていきたいです。
そして、当たり前のことを当たり前にやっている人達が評価されるような業界になったらいいと思います。

この記事を書いた人

川口 哲平

川口 哲平

代表取締役/CEO クルー全員が「自分自身の可能性」と「働くことの喜び」を見出しながら前進し、全ての人に「楽しく豊かな暮らし」を提供できるよう、尽力していきます。

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