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2.本や事例を元にサイトの設計方法を学ぶ | リアルタイムSEO日誌


サイトの組み立て方を本から学ぶ

まずは「上手くいく考え方」を知る

これからサイト作成を行っていく中で一番の足枷となるのは、自分達の「成功体験・ノウハウの少なさ」です。今までの積み重ねがないがために、こういうコンテンツが成功につながるという方程式を持ち合わせていません。

そこで、まず「どんなコンテンツを作るのか?」と考える前に、「どんな考え方でコンテンツを作っていけば上手くいくのか?」をプロの方から学ぶことにしました。

その道のプロの経験を参考にし、時には真似ながら、サイト作成をしていくことで、スキルや経験の少なさを補えるのではないかと考えたのです。

WEBライダー松尾氏に学ぶ

今回コンテンツプランニングまでの下調べとして参考にしたのは、WEBライダー代表の松尾さんが書かれた「WordPressで加速させる!ソーシャルメディア時代の[新]SEO戦略マニュアル」です。

SEO業界に身を置く方のほとんどが松尾さんのことはご存知だと思いますが、念のため紹介いたします。

2007年、自身のSEOノウハウとオリジナルHPテンプレートをパッケージ化した商品「賢威」を販売開始。ホワイトハットなSEOにこだわるノウハウが支持され、2011年11月現在、7,000名のユーザーを抱え、多くのユーザーのビジネスの成功をサポート。2009年、SEOに関する想いを歌ったCD「恋のSEO/マージントップで歌わせて」を発売。人々に口コミされるコンテンツをつくることでリンクを自然に集めるSEOをポリシーとし、現在も多くのクライアントのSEOをサポートし続けている他、様々なWEBコンテンツを発表している。WordPressで加速させる!ソーシャルメディア時代の[新]SEO戦略マニュアル – 著者紹介

今回、私たちが学びを得るにはピッタリの人物というわけです。

本を読み進める中で参考になる部分は多々ありましたが、サイトの全体像を模索中である自分たちに大切だと感じたのは「コンテンツの集約」と「外部リンク対策」についてでした。

ひとつのドメインにコンテンツを集約するように設計する

本の中で次のような記載があります。

・現在のSEOの理想は「強いドメインを育てる」ことです。
・同ジャンルのコンテンツをひとつのドメインに集約し、必要であればサブドメインを使う方法がベストでしょう。WordPressで加速させる!ソーシャルメディア時代の[新]SEO戦略マニュアル – 062p

この点についてはご自身のブログでも触れていらっしゃいますが、せっかくサイトを一から設計するのですからこの点に基づいた計画を練ることが大切です。

行き当たりばったりでコンテンツを増やしていくのではなく、「集約」を前提として、最初の段階で全体の構成を考えなくてはなりません。

外部リンク対策を事前に考えておく

本の中で印象的だったのは、実際にリンクを貼る人の心理・状況を踏まえた上で、コンテンツを作ることが大切だという考え方です。「リンクを貼る」というのは人間の行動ですから、そこに至るまでにはその人を動機付けた何らかの理由があるはずです。その理由を考えてコンテンツを作ることが大切だというのです。

サイトを利用する立場で考えたら当たり前の話なのですが、私は今までこの考え方に至る事がなかなか出来ずにいました。

更に、本にはリンクという行為の理由を次のように分類していました。

・「リンクする」という行為は、「紹介」と「保存」という2つの大きな行為に分けることができます。WordPressで加速させる!ソーシャルメディア時代の[新]SEO戦略マニュアル – 096p

なるほど・・・自分の過去の体験を思い返してもそのとおりだと思います。

さらに、外部リンク対策を進める上で大切なのは、「外部リンクを受ける役割のコンテンツを初めから分けて考える」という考え方も大切に感じたポイントでした。

・おすすめしたいのが、コンテンツを「コンバージョンコンテンツ」と、「リンクベイトコンテンツ」の2つに分ける戦略です。
・商品やサービスを購入してくれるユーザーと、リンクを貼ってくれるユーザーは必ずしも同じではありません。WordPressで加速させる!ソーシャルメディア時代の[新]SEO戦略マニュアル – 103p

この教訓を生かし、「リンクしてもらえたらいいな」ではなく「どうしたら喜んで保存(or紹介)したいコンテンツになるか」を考えながらサイト作成を行いたいと思います。

更に理解を深めるために

本を何度か読んで大方のニュアンスはつかめたように思いますが、実際に自分達で有益なコンテンツを生み出すためには、もう一段階理解を深めたいところです。

そこで、今回は実際に松尾さんが設計されたコンテンツを検証してみたいと思います。

成功実例を検証してみる

「薬剤師ネット」に学ぶ

薬剤師ネット

WEBライダーさんが製作された色々な事例を調査してみましたが、その中でも最も参考になったのが「薬剤師ネット」です。

「薬剤師ネット」は薬剤師・薬学生向けの情報サイトです。共同運営会社に株式会社リクルートドクターズキャリアさんとありましたので、「ポータルサイトで人を集める→薬剤師の求人サイト(リクナビ薬剤師)へ登録」という目的で作られているのではないかと推察できます。

ジャンルこそ異なりますが、「業界自体が専門領域であり、普段話題に上がりづらい」という点では共通しています。ここでは、先の本の内容と照らし合わせて検証して得たものをご紹介したいと思います。

まずはサイト構造から見ていきましょう。

サイトの構造

「薬剤師ネット」のサイト構造は次のようになっています。

薬剤師ネットのサイト構成

サイトトップ(http://r-yakuzaishi.net)を中心として、大きく分けて5つのコンテンツが組み合わさっていることが分かります。それぞれのコンテンツはどのような意味を持っているのでしょうか?順番に分析してみたいと思います。

薬剤師求人プレミア – http://r-yakuzaishi.net/premier/

インデックス数:210件

対象者:薬学生、転職希望の薬剤師

役割:リクナビ薬剤師への登録

特筆すべきポイント:”noindex,follow”ページの多さ

薬剤師求人プレミアのコンテンツは数千~万ページ存在するのですが、実際にインデックスされているのはたったの210件です。原因を調べてみたところマイナビ、ジョブセンスなどの多くの求人サイトが、求人の個別ページや検索結果をインデックスさせているのに対し、薬剤師求人プレミアでは一切インデックスさせていませんでした。

最初はリクナビ薬剤師とコンテンツが重複することを考えての戦略かと思いましたが、リクナビ薬剤師でも同様にを多用していたことから、質の低いコンテンツをインデックスさせないという考えによるものではないかと思います。

薬剤師BBS – http://r-yakuzaishi.net/bbs/

インデックス数:314件

対象者:一般人、薬学生、薬剤師

役割:紹介型コンテンツ

特筆すべきポイント:ユーザー&コンテンツの属性に合わせた賑わい感の演出

ブログなどでも、人気コンテンツの指標として「はてなブックマーク数」が用いられることは多いと思います。

例えばサイト内の「薬剤師マキの調剤なる日々」でもはてブ数が表示されるようになっていましたが、薬剤師BBSでははてブ数ではなくPV数が人気を示す指標となっていました。このコンテンツはそれほどネットに詳しくない方も対象にしていますが、そういった方にとってはてブとは余り馴染みの無いものです。

更に、他のコンテンツに見られるような深い内容ではなく、日常的な疑問についての簡単なQ&Aが中心になっているため、ブックマークされる可能性は高いとはいえません。そのような条件を踏まえて、最も数字を大きく見せやすいPV数を人気の指標として設定し、賑わい感を演出していました。

薬剤師ブログタイムス – http://r-yakuzaishi.net/blog-times/

インデックス数:226件

対象者:薬学生、薬剤師

役割:ハブサイト・相互リンク

特筆すべきポイント:発リンクをすることで専門性を伝える・ブロガーにリンクする価値を提供する

SEOを考える上での発リンクの重要性について、SEO検索エンジン最適化の住太陽さん、天照SEOの土居さんが次のように述べています。

HITSを採用する検索エンジンは、数多くの良質なサイトへの発リンクを設置することに加えて、数多くの被リンクを受けているWebページをより高く評価する傾向にあります。HITSアルゴリズムとは – SEO検索エンジン最適化

全然関係ないところへ発リンクを出してもマイナスにしかならないですが、意味があってかつリンク先の情報が重要なものであればその発リンクも評価対象になるっていうことです。意味がある発リンクはSEO上有効、これは知っておいて頂きたいところです。ハブと権威(オーソリティ)という「対」になる参照関係 – 天照SEO

優良な発リンクはハブスコアを上げることにつながる訳ですが、そういった点で役立っているのがこのコンテンツです。

それだけではなく、ここではサイト上でブログパーツを配布することにより、薬剤師さん達のブログからリンクを得ることにも成功しています。相互リンクをお願いするのではなく、「ランキングに参加することで自分のブログの人気記事が分かる」、「クールなブログパーツが貼れる」といった価値を提供することで、自然とリンクが集まる仕組みを作っています。

ただの相互リンク集として埋もれてしまいそうなコンテンツですら、戦略的に設計することで全くの別物になるのですね。

薬剤師マキの調剤なる日々 – http://r-yakuzaishi.net/maki/

インデックス数:30件

対象者:Webデザイン好きな人、アニメ好きな人

役割:紹介・保存型コンテンツ

特筆すべきポイント:薬剤師×美少女→新たな価値の創造

競合がひしめく求人というジャンルで被リンク施策は非常に大切ですが、薬剤師というニッチなジャンルでは多くのリンクを集めることが困難です。そこで鍵となるのがこのコンテンツです。

美少女キャラを中心に物語をコミカルに描くことで、コンテンツの対象者をWebに近しい人達へと上手くスライドさせ、多くのリンクを得ることに成功しています。この点は、これから私達がサイトを作る「解体工事」という分野でも、大いに参考にすべきポイントです。

また合間にコラムを挟むことにより、更なるリンクの獲得に成功しています。(本来公式ブログだけで展開しても良いようなコラムを、あえてここで発信しているように思います。)

薬剤師ネット公式ブログ – http://r-yakuzaishi.net/blog/

インデックス数:59件

対象者:一般人、薬学生、薬剤師

役割:紹介・保存型コンテンツ

特筆すべきポイント:バイラルするためのタイトル付け

「薬剤師マキの調剤なる日々」とあわせて、サイトのバイラルに一役買っているのがこのコンテンツです。分析している中で、作成者さんが注意していると感じたポイントは「いかにバイラルされやすい記事タイトルをつけるか」というポイントです。まだ記事数も20記事程度ですが、多くの記事タイトルに強い共通性を感じました。

  • 【保存版】納豆やコーラも!薬と食べ物の危険な7つの飲み合わせ
  • 睡眠不足の人に教えてあげよう!簡単に実践できる6つの睡眠改善ノウハウ
  • あなたも脱毛症予備軍かもしれない!今日から実践すべき10個の抜け毛対策!

どのタイトルも「○○しましょう!△つの□□」という法則のもとにつけられていることが分かります。実際にバイラルされるかどうかは運も影響すると思いますが、されやすい下地作りを大切にしているのは間違いないようです。

 

※インデックス数は2013年2月1日時点でのものです。

成功事例を通じて、大切だと感じたこと

コンテンツ・ページごとの目的の明確化

薬剤師ネットを通じてまず印象的だったのは、「サイトがユーザーから求められる情報(疑問解決・豆知識・面白さ)」と「コンテンツごとの役割(被リンク、発リンク、コンバージョン)」を洗い出した上で、戦略的にコンテンツの役割分担を行っていることです。

訪問者数を増やすために闇雲にページを量産するのではなく、それぞれに期待される目的を明確化することで、初めて効果的なコンテンツ作成ができるのだと感じました。

常にバイラルを意識

コンテンツのプランニングだけでなく、細かい部分でもバイラルを意識していくことは大切です。例えば、薬剤師BBSでは”og:title”が50字程度となっていましたが、自分の感想を加えてツイートするにはちょうどいい長さです。このように、ちょっとした工夫の積み重ねが最終的には大きな効果へとつながっていくのかもしれません。

無駄なコンテンツはインデックスさせない

「薬剤師求人プレミア」の分析でも記載しましたが、<meta name=”robots” content=”noindex,follow”>を設定することでインデックスをコントロールし、サイトの評価が下がらないよう注意することも大切だと感じました。パンダアップデートが日本にも上陸してから低品質・重複コンテンツへの対策が騒がれていますが、サイト全体を通じて一貫して低品質コンテンツを排除することは、未来を見据えたSEOだと思います。

サイト構造をしっかりと伝える

以前、辻さんの講演で「サイトの構造化が非常に重要だ」というお話があったようですが、薬剤師ネットでも同様の工夫がされていました。記事の内容をしっかりと分類し、パンくずリストの構造化データを設定することで、サイト内容を検索エンジンに正確に伝えることができ、サイト全体の評価が上がるのだと思います。

横のコンテンツを連動させる

薬剤師ネットの最終的な目的は、「薬剤師求人プレミアでのコンバージョン」です。ですから、対象となるユーザーをしっかりとそこに導くためには、コンテンツ同士の横のつながりが重要です。グローバルメニューでつなげることはどこのサイトでもされていると思いますが、今回興味深かったのは、様々なページの下部において横のコンテンツへ誘導するためのリンクが設置されていることでした。リンクジュースを渡すというSEO的な意味もあると思いますが、ユーザーがサイトをぐるぐると回遊し、何度もリピートを繰り返す中で、最後はコンバージョンにつなげるという工夫なのだと思います。この辺りもぜひ見習っていきたいところです。

価値の提供

そして何よりも大切だと感じたのは、「本当に有益なコンテンツ」を作るということです。SEO Imagination!の伊藤さんがご自身のブログで次のように述べていらっしゃいました。

コンテンツはSEOの為のみに存在している訳では無い、という事かな、と。
今来ている人たちの満足度を上げる+SEOに於いても効果的である、という思考が大切かな、と思います。
情報収集型のコンテンツの成果指標とサイトの売上の関係性 – SEO Imagination!

どこの企業でも「顧客満足」という言葉が当たり前になっていますが、ネット上においてはまだまだ軽視されているように思います。そんななか、薬剤師ネットでは、来てくれた人を満足させるため有益なコンテンツが沢山掲載されていました。「このサイトは役に立つ」と思ってもらえるからこそ、次のリピートにつながり、最終的なコンバージョンが増えるのですね。

自社のサービスに当てはめてみる

解体工事に置き換えるとどうなるのか

今回はWEBライダーさんの実例に基づいて、サイトプランニングの方法を学んできましたが、大切なのは学んだ知識を生かし、コンテンツを生み出す知恵へとつなげることです。

それでは、弊社が作ろうとしている解体工事のコンテンツに置き換えるとどのようなものが出来るのでしょうか。

解体工事×保存型コンテンツ

家を壊すというのは多くの方にとって馴染みが少ないことですので、悩みや疑問点は沢山転がっていそうです。

例えば、解体業者を選ぶときのポイント、悪徳業者の見分け方、近隣トラブルの事例etc.そういった不明点について丁寧にコンテンツを作っていくだけでも、きっとかなりの内容になりそうです。

解体工事×紹介型コンテンツ

解体工事に美少女というのはいささか不釣合いな気もしますが、バイラルしそうなコンテンツなら色々とありそうです。

例えばテレビ番組の「ほこ×たて」を真似て「最強の重機決定戦」という企画を映像化できたら、きっとかなり迫力のあるコンテンツになりそうです。

また重機(ショベルカー)を使って卵を割る、楽器を弾く、などというチャレンジ企画があっても面白いのではないでしょうか。

解体工事×ハブサイト

そのままの真似になってしまいますが、解体業者さんのブログランキングは未だ世に存在していないようなので(ブログ村にはカテゴリとして存在します)、このアイデアをお借りすることが出来そうです。

また、解体工事を行う前に家財の片付けが必要になりますので、各行政の担当部署のページに向けたリンク集を作るのも良いかもしれません。

次回のお知らせ

更にアイデアを深めるために

成功例の分析を通じて、ぼんやりとサイトの構想は浮かんできました。しかし本当に価値のあるサイトとするためには、「解体を検討中の方はどんな情報を求めているのか?」、「一般の人からも楽しんでもらえるコンテンツは何か?」という点について徹底的に考え抜くことが大切です。

そこで今回、サイト作成に当たってのコンテンツプランニングを私一人で行うのではなく、メンバーの知恵も借りながら行っていくことにしました。

既に1/30(水)にディスカッションを行っているのですが、メンバーと共にマインドマップを使いながらアイデアを出していくことで、一人では到底考え付くことができないような素晴らしい発想を得ることができました。

次回は、実際に行われたディスカッションの様子をご紹介したいと思います。どうぞお楽しみに!
マインドマップを利用し、メンバーとサイトの全体像を話し合う

この記事を書いた人

川口 哲平

川口 哲平

代表取締役/CEO クルー全員が「自分自身の可能性」と「働くことの喜び」を見出しながら前進し、全ての人に「楽しく豊かな暮らし」を提供できるよう、尽力していきます。