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世界自然遺産「屋久島」で役員合宿を実施しました


CEOの川口です。

10/14-16の3日間に役員合宿を実施しました。初の屋久島合宿ということで、張り切ってレポートします!

※クラッソーネで働いている「現在のクルー」と、クラッソーネに興味を持っていただいている「未来のクルー候補の方」には特に読んでいただきたい記事です。

目次

 

役員合宿って何?

ミッションとビジョンについて話し合う会議

役員合宿の目的は、ミッションやビジョンについて長期的な視点で話し合うことです。

クラッソーネでは、毎週月曜日に役員会議、隔週で経営会議(役員&部長)、というように定期的に会議を行っています。ただし、これらの会議ではどうしても直近の戦術や進捗の話に焦点が定まってしまいます。そのため、日常業務を離れて広い視野で議論を行うために設けている場が役員合宿です。

役員合宿は、これまでも半年に1回程度の頻度で行われており、合宿中にMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)の変更を決定したこともありました。

 

感性を大事にするために屋久島で初開催

今回の合宿では、「『豊かな暮らし』について深く話したい」という想いがあり、私の住まいがあり、事務所も新設した屋久島での開催を提案しました。

 

 

これまで合宿の議論は会議室に閉じこもって行っていましたが、場の影響もあってどうしてもロジカルな左脳寄りの議論になりがちでした。

しかし、「豊かな暮らし」ってもっと暖かくて情に結び付いたものです。

そのため、「屋久島」という自然に囲まれた空間で、自然を感じながらの合宿を企画しました。(ちなみに、私は屋久島在住ですが役員2名にとっては初めての訪問です)

 

Day1:自然の繋がりを肌で感じる

屋久島へのフライト

屋久島へは飛行機での移動です。ただし、空港の滑走路が小さくてジェット機が着陸できないため、中部国際空港からの直行便はありません。

そのため、中部国際空港→(90分)→鹿児島空港→(30分)→屋久島空港という移動経路になります。飛行機に乗っている時間は比較的短いのですが、待ち時間もあるため移動は半日がかりです。

 


写真は、屋久島空港へ向かうプロペラ機の中から取ったもの。桜島が噴煙を上げています。

 

原生林の残るヤクスギランド

島への到着後、1日目にはヤクスギランドに訪れました。(なんだかテーマパークを連想させる地名)

 

 

ヤクスギランドは標高1,000~1,300mに位置し、面積が270.33ha(東京ドーム57個分)にもなる自然保養林です。昭和46年に開設され、屋久杉が保護の対象ではなく木材資源として伐採されてきた時代の名残を見ることができる貴重な場所です。

 

 

屋久島は、お椀をひっくり返したような円形の島です。外周部を県道が走っていますが、県道から山道に入って40分くらい走るとヤクスギランドに到着します。

 

ガイド今村祐樹さん登場

ここでは、地元のガイド今村さんに案内をしていただきました。

今村さんとお会いするのは初めてでしたが、相手を緊張させないナチュラルな空気の持ち主。今回の研修も「いいですよ~」とサラッと引き受けてくださいました。


ガイド

今村 祐樹 さんYuki Imamura

大阪府吹田市出身。23歳の時に屋久島に移住し、今年で17年になる。ガイドとしての活動だけでなく、ゲストハウスMoss Ocean Houseの経営や企業研修講師など、幅広く活動中。

 

散策開始、ありのままの自然を感じる

今村さん
まずは難しいことを考えず、ありのままの自然を感じてみましょう!

ということで、森の中を散策開始。樹齢1,000年を超える屋久杉の雄大さや、緑の美しさに感動しながら、森を回ります。

 

 

橋の下には澄み渡った川が流れています。

 

 

川岸に寝そべり、自然の音に身を任せます。

 

 

樹齢1,800年の仏陀杉の前で集合写真。クラッソーネのCポーズが板についてきました。

 

すべてのモノは繋がっている

散策の中で、今村さんから様々な話があります。

 

 

今村さん
長年住んでいる中で、自然は全て繋がっていることに気づきました。
あの木は立派ですよね?そんな立派な木の傍には必ず湧水があり、木の生育を助けています。

実際に足元を見てみると小川がありました。普通に歩いていたら大きな木にしか目がいきませんが、自然にはそのような繋がりがあるんですね。

 

 

今村さん
この流れが途絶えてしまうと、木は次第に弱っていき枯れてしまうこともあります。
そのため、散策していて淀みに気づいた時には、泥を取り除くなどして流れの手助けをしています。
明日は皆さんにも体験していただきますね。

小さな流れが途切れるだけで木が枯れてしまうというのは驚きでした。小さな変化が大きな影響に繋がるのですね。

もう一つ意外だったのは、我々が自然の手助けができるということです。今までそんな感覚を持ったことは無かったので、明日のワークショップが楽しみです。

 

Day2:人の手で自然を再生する

海岸近くの川辺

2日目の舞台は海岸近くの川辺です。この場所は1日目に訪れたヤクスギランド周辺の山々を源流とする川の下流に位置しています。

 

 

写真には写っていませんが、この場所は滝に隣接していて自然のプールができています。夏だったら気持ちよく飛び込めそうですね!

屋久島には大小140本もの川が流れており、このような場所は沢山存在しています。(透明度が高くてキレイなのは共通です)

 

散策中に見つけた淀み

川岸を歩いていると、湧水が川に流れ込んでいる場所がありました。

今村さん
昨日お話しした流れを手助けする体験をしてみましょうか。
ここで湧水が湧き出していますが、下流がせき止められていて淀んでいますね。

 

 

 

今村さん
水が腐るほど淀んでしまうと、多くの生き物にとって住みやすい場所にはなりません。
ちょっと掘ってみて、水を流してみましょう。

いよいよ自然の再生ワークショップのスタートです。

 

自然の再生ワークショップ

流れをせき止めている泥をスコップで掻き出したり、石をどかします。

はたから見るとただの川遊びのようですが、大人が4人必死に作業中。石を動かします。

 


写真右はCOO堀口。なぜかスーツ姿(何故?)。スコップでひたすら掘る堀口。

 

人力では動かない大きな岩もありました。

川口
これはさすがに動かないですよね。放置しておきましょうか。。。

そう諦めかけた矢先に、CFOの日高が丸太を持って登場。

 


丸太を操るCFO。財務と同じくレバレッジ(てこ)が効いています

 

もはや土木工事!我々の祖先は、このようにして治水をしていったのでしょうか?

そしてワークショップ終了です。

 

 

苦労の甲斐もあり、水のよどみが消えています。

 

人の手による小さな一歩

今村
ちょっとした作業ですが、我々が自然に手を加えることで生き物たちの手助けをすることも可能です。
しばらくすればヘドロのような匂いも消え、ここを住処にする生き物も増えると思いますよ。

 

 

これまでは「人間が手を加える=自然を破壊する」という印象しかありませんでしたが、ワークショップで実際に体を動かすことで「自然の再生の手助けとはどういうことか」を少しだけ実感できました。

 

Day3:海岸でごみを拾う

海岸に打ち上げられたゴミ

いよいよ屋久島を離れる最終日です。この日に取り組んだのは海岸のごみ拾い。

世界自然遺産に登録されている島ですが、海岸を歩いてみると沢山のごみが流れ着いています。

 

 

漁網、ウキ、ポリタンク、ルアー、ペットボトル、靴、などなど本当に大量です。

屋久島を後にする前に、ちょっとでもキレイにしてから帰ろうということで3人でゴミ拾いを行いました。

 

雨の中黙々と作業

最終日は雨が降っていましたが、レインウエアを忘れるという失態。

「僕の私物を使ってください」というスタッフさんの温かい声もあり、レインウエアを借りることができました。

 

 

開始してからは黙々と作業です。

1時間も経たないうちに、結構な量のごみを拾うことができました。

 

 

貴重な体験をさせてくれた島に対して、ちょっとだけでも恩返しができたでしょうか?

 

出発前に皆で記念撮影

あっという間の3日間ですが、これで全日程終了です。

貴重な学びの機会を提供してくださった今村さん、私達を温かくもてなしてくださったMoss Ocean Houseの皆さんには改めて感謝です。(料理もおいしかった!!)

最後に皆で記念撮影を一枚。

 


左からCOO堀口、Moss愛子さん、Moss拓蔵さん、CEO川口、Moss今村さん、CFO日高

 

Extra:「豊かさ」についてとことん語る

「豊かさ」って何だろう?

時系列が前後してしまいますが、Day1とDay2の夕方以降はのんびり食事をとりながら「豊かさ」について3人で語り合いました。

「人々の『豊かさ』って何だろう?」

「『豊かさ』の定義は時代とともに変わっていくのだろうか?」

「日本は豊かなのだろうか?」

和やかな時間の中で、共通の体験があるからこその意見が飛び交います。

実際に上がった話を少しだけ紹介します。

 

人間は自然の一部

堀口
屋久島に来て感じたのは『人間は自然の一部に過ぎない』ということですね。
『自分は生かされているんだ』と実感しました。
日高
僕も同じです。
今村さんが『屋久島の人にとって共通認識になっている』と言っていましたけど、東京や名古屋にいるとなかなか持てない感覚かも知れませんね。
川口
僕は普段から往復生活ですが、東京や名古屋で『私達』という言葉を使う時は基本的に人間のことを指しています。ただ、屋久島で使う『私達』の中には、必然的に自然が入っているんですよね。

 

価値観は時代とともに変わる

堀口
なるほど。
住む環境や人の価値観によって、言葉が指すものも変わってしまうんですね。
日高
価値観と言えば、時代とともに価値観が変わることも印象的でした。屋久杉も昔は伐採されていたと聞きましたけど、当時は経済成長が至上命題で、自然破壊に対する意識は無かったと思います。
川口
確かにそうかもしれません。
当時は木を切ることが正義だったはず、それが今では悪いことになっていますね。
日高
人間の力がどんどん強くなっていって、地球への悪影響が露呈してきて初めて『このままだとマズいよね』という流れに変わったんでしょうね。

 

「豊かさ」の対象を広げていくこと

堀口
SDGsという概念は正しくそれですよね。
人間のことだけ考えてたらダメで、将来の地球全体のことを考えて初めて持続可能な発展が実現されます。
川口
まずは自分が豊かなこと。
次に相手も豊かなこと。
そして人間以外の生き物も含めて豊かなこと。こうやって豊かさの対象を広げて考えていくことが、とても大事なんだと思います。
堀口
僕もそう思います。
単に自然第一の生活に戻るのではなく、『自然回帰の生活』と『都心の現代的な生活』の良い点を統合した先に、目指すべき理想の豊かな暮らしがあるのかもしれないですね。
日高
理想の豊かな暮らし、僕らの手で実現してきたいですね。

このような議論で夜は更けていきました。

 

まとめ:私達が実現する「豊かな暮らし」とは

今回の合宿では「豊かな暮らしで人々を笑顔に」という私達のミッションや、「豊かさ」そのものについて考える機会となりました。

改めてここで「豊かさ」についてクラッソーネ流に定義してみたいと思います。

※便宜上、豊かさ1.0~4.0という表現にしています。

 

豊かさ1.0

自分にとっての豊かさが大切だ」という考え方です。

子供の頃は誰もがこの状態であり、「楽しいか楽しくないか」「好きか嫌いか」という基準で意思決定されます。

いたってシンプルな生き方です。

 

豊かさ2.0

相手にとっての豊かさが大切だ」という考え方です。

この考え方が生まれたことで人間社会は発展しました。相手に提供する豊かさを貨幣価値に置き換えたのが資本主義です。

「役に立つか役に立たないか」「得意か不得意か」という基準で意思決定されます。

「子供の時は好きなことばかりしていたけど、大人になるにつれて役に立つことばかり選んでいた」という人は多いのではないでしょうか?

 

豊かさ3.0

自分にとっての豊かさと相手にとっての豊かさを両立させよう」という考え方です。

資本主義が進んで生産性が上がる一方で、精神的に疲弊する人が増えていきました。

近年で言うワークライフバランスやワークライフインテグレーションは、「自分にとっての豊かさと相手にとっての豊かさのバランスを大切にしようね」ということだと解釈しています。

 

豊かさ4.0

自分にとっての豊かさと相手にとっての豊かさはもちろんのこと、人間以外の生命の豊かさも尊重しよう」という考え方です。

環境問題が表面化するにつれて、持続可能な開発が重要視されるようになりました。

人間以外の生物や、地球環境のことも考えた上で、豊かさを追い求めていくのが豊かさ4.0です。

クラッソーネがミッションに掲げる「豊かさ」は、正しくこれです。(近年策定されたSDGsも同様の概念を大切にしています)

 

さいごに

3日間の合宿でしたが、本当に良い時間だったと感じています。

「泥を掘る」「石をどかす」「水を流す」といった、手触り感、手応え感、を通じて自然を再生する体験ができたのは、とても貴重な機会でした。各々が自分の肌を通じて「豊かな暮らしとは何か」が実感できたはずです。(机上でSDGsの話をするのとは全くの別物!)

合宿の中で最も印象的だったのは、今村さんが口にした「屋久島を社会で疲れた人を癒して、疲れる社会に送り返す場所にしたくない。社会の在り方を考え直し、持続可能な発展を実現するためのきっかけの場所にしたい。」という言葉です。この言葉を聞いて、「自分達が屋久島にオフィスを構えたのは必然だったのか」という運命的なものを感じました。

「クラッソーネ – Crassone-」という社名には、「全ての人々が『豊かに暮らそうね』と笑顔で会話できるような世界にしたい」という想いが込められています。この情景が日本だけでなく世界に、現在だけでなく未来永劫に渡って実現できるよう、これからも前進していきたいと思います。

さぁ、やるぞ。

この記事を書いた人

川口 哲平

川口 哲平

代表取締役/CEO クルー全員が「自分自身の可能性」と「働くことの喜び」を見出しながら前進し、全ての人に「楽しく豊かな暮らし」を提供できるよう、尽力していきます。